先日、香川県産業技術センター様から食品表示の講師として小豆島までお招きいただきました。
小豆島は醤油、そうめん、オリーブ、佃煮が主要な加工食品として有名で、特に醤油やそうめんは400年前から作られ、今でも多くのメーカーさんがあります。
 

今回の講座受講生もその多くが主要産品のメーカーさんで、今回の講座を主催された、香川県産業技術センター発酵食品研究所へ成分の分析と共に、表示に関しても多くの質問が寄せられ、これから新しくなった食品表示に対応していこうという動きが活発化しています。
そこで、今回の講座は主催者のご意向もあり、
1、新しくなった食品表示の概要
2、新たな原料原産地表示制度
3、新しい製造所固有記号
この3つにポイントを絞ってお話ししてきました。

香川県産業技術センターさんの講座紹介ページ
https://www.facebook.com/kagawa.sangi/
 

小豆島での講座の様子

まずは、旧法と新法の大きな違いと、表示の違い、アレルゲンの表示方法などの食品表示基準の概要を解説しました。
本来はこれを語るだけでも3日くらいかかってしまうようなボリュームがありますが、約30分で必要なポイントだけをお話しさせて頂き、少し事例も交えながら可能な限りわかりやすく解説(したつもり)しました。
所々ワークショップも交えながら進めることで、少しは眠気も抑えられたかと思います(笑)

次に今年9月に改正となった「新たな原料原産地表示制度」です。これは輸入や外国製造などの「大括り」や「又は」表示がクローズアップされていますが、それよりも基本的にどのような制度なのかが重要です。
もちろん、大括りや又は表示の解説も行いながら、なぜこのような制度となったのか、どうやって考えるのかをお話しし、概要を理解していただけたかと思います。

最後に皆さんが一番気にされている、新しい製造所固有記号についてです。
観光土産やオリーブ加工品などが主要産業となっている小豆島では、この制度改正が結構大きなポイントとなっているようです。
受講生からの質問では、2箇所の製造所に該当するか否かという質問もありましたが、私が個別に判断するわけにもいきませんので、消費者庁に確認するようおすすめいたしました。
法整備を行うにあたって、あらゆる事態を想定し、一滴の漏れもないように考えられた食品表示基準では、かなり厳格な表示が必要です。

食品表示は、企業のお客様に対する姿勢や法令遵守、リスクへの考え方が大きく現れます。
これからHACCPの義務化も控え、食品製造業はさらに「法律」というものと真正面から向き合って行かなくてなりません。
食品業界がまだ新たな食品表示に対する理解や向き合い方が十分ではないと思われる現状の中、今回の講座を開催しようと考えられた香川県産業技術センター様、講座に出席しようと行動された出席者の皆さんは、いち早く真正面から向き合っていこうとされていらっしゃいます。
皆さんの熱心さを私も見習い、さらに努力を続けていこうと決心した今回の小豆島出張でした。
関係者の皆様、ありがとうございました。

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香川県小豆島で新たな食品表示講座を行ってきました。
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香川県小豆島で新たな食品表示講座を行ってきました。
記事の内容
香川県小豆島で新たな食品表示講座を行ってきました。
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記事の提供元
chefplus.net